その日は、10月とは思えない日だった。
まるで、真夏がやり残したことを思い出して戻ってきたかのように。
そんな暑い中、駅から海の方へ歩きながら写真を撮ろうと考えていた。
この日が初めましてだったのだが、
細かい指示などはせず、簡単なイメージだけを伝えただけ。
まぁ、イメージと言えることも話しできてないかもしれないが。
何回撮影をしていても、実際にシャッターを切るまでの「間」というのは、
どうしても好きになれない時間だが、
準備が終わると、いつの間にか、自然にカメラを向けていた。
撮影中、ファインダー越しに見ていると、
コロコロと変わる表情とその目が素敵だな、
と、今日の日差しが余計にそう感じるのかもしれないけれど、
なんとなく、心地よい時間だった。
文才ないな。